誘(2) スマホの機種変更とデータ移行

 周りの人と比べると、スマホを使い始めたのは遅い方だと思っている。

 1台目はiPhone6、今使っているのが2台目でiPhone SEの第2世代だ。2年前、1台目のバッテリーのもちが悪くなって買い替えた。マスクをするのが日常的になり、指紋認証できるSEに決めた。その時に、2年後下取りを条件に購入額が割安になるという話を聞いた。きっと5G対応の機種に変えたくなるだろうと考えて、そのサポートが受けられるように契約をした。

 5月でその2年が経過した。サポートが受けられる旨の案内の手紙も届いた。ネット上でも手続きができそうだったが、データの移行作業に自信がない。iPhone間のデータ移行は簡単なのだろうと思ったが、うまくいかなかったときに詳しい人が近くにいないのは不安だ。そこで、契約内容の見直もしたいので、近所のショップに相談しようと5月末に行ってきた。契約内容などは決められたが、変更したい機種、SEの第3世代の在庫がないという。品が入り次第再度ショップに行き、契約とデータ移行をすることにした。

 そして今日、SEが入荷したとの連絡があった。

 選んだSEは、外見が今持っているものとほとんど変わらない。

 前回相談して決めた内容で契約、データの移行もお願いした。胸の名札に「研修中」とある初々しい青年が前回から対応してくれている。まだ接客に慣れていない感じだが、誠実さが伝わってくる。

 データ移行にはIDやパスワードが必要だが、普段から使い込んでいないからパスワードを忘れている。再度設定し直すなど、店員さんに面倒をかけながらデータ移行を進めていく。30分くらいかかっただろうか、移行できているか確認をと言われてチェックしたところ、ウォレットのSuicaが移行されていなかった。元のカードの番号がわかれば簡単らしいが、もう持ってはいない。経験値の高そうな店員さんもきて、2人でいろいろ調べながら無事移行が完了した。助っ人の店員さんが「勉強になりました。」と頭を下げた。私一人ではどれだけ苦労しただろうか。有料でも、やってもらわないと無理だっただろう。

 後日、古いSEを返品するための一式が家に届くそうだ。その時にはスマホのデータを消去して返送するように言われた。やり方の説明も、その時に送られてくるそうだ。お店では回収しないんだなぁ。ちょっと手間だなと思ったが仕方ない。

 こうして機種変更が完了した。帰路の途中、新しいスマホ用のケースと画面を保護するシートを購入した。

 これまでは、携帯電話も含めて端末は買い取っていた。初めて、端末を返却するという条件での機種変更をしたが、データ移行は年々大変になっていると思う。前回、格安で端末を使えるという誘いにのったのだが、今回は買い取ることにした。愛着を持って長く使うのが私には向いているように思った。この3代目は、バッテリーがダメになるまでずっと使いたい。