勇(5) 変化対応

 仕事の教科書の6月27日のページは、セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文さんの「不可能を可能に変える経営哲学」という話だった。最終段落に心に響く言葉があった。

昔から私のモットーは「変化対応」。変化は当然起こるから、あらゆる変化に対していかに対応するかを考えていくことが大事だと。

 自分の仕事の進め方を振り返ると、「現在の状況・情報取集」はかなりやってきた。「過去の経験・常識」を生かして、それなりに妥当な判断をして、仕事を乗り切ってきたと思っている。しかし、「未来を予測・挑戦」の部分はどのくらいできたのだろうか。

世の中が変化している時、常識という過去の経験の蓄積に囚われることほど怖いものはありません。

 それぞれの職場で激しい変化に向き合って仕事をしているみなさんに響く言葉ではないでしょうか。

 個人の立場で考えると、誰もが今をどう生きるかが大切だ。身近なことは予測もしやすいし、変化対応はある程度できる。しかし、社会の変化、世界の変化の予測は難しく、個人の生活にその影響があるとすれば個々で対応することは難しい。

 酷い暑さが続いている。電力需給ひっ迫で節電が呼びかけられている。電力不足に備えることがどうしてできなかったのだろう。このような状況を予測できなかったのだろうか。個人・企業で対応できなければ、誰がこの変化に対応するのだろうか。

 参議院選挙が近づいてきた。不満を口にするだけでは変わらない。関心を持って1票を投じよう。その場しのぎの政策ではなく、未来を創るために行動できる人・政党を選びたいと思う。