今年最初のプラモ制作は、空母「龍鳳」。潜水母艦「大鯨」が太平洋戦争開戦後に改造されて誕生した航空母艦だ。本キットは、フジミの特77のキットにエッチングパーツが付いたデラックス版で、3年くらい前に特価品で店頭に並んでいたものを手に入れた。
エッチングパーツを扱うのは全くの初心者、どの位できるのか挑戦だ。
キットは1944年の姿とある。調べると1944年のマリアナ沖海戦後に甲板が延長されているようなので、海戦前の姿のようだ。エッチングパーツの説明書を見ると、1942年と1945年の選択ができるようだ。戦争後期の航空母艦には迷彩が施されているようだが、今回は迷彩されていない状態で製作することにした。
まずは船体を組んでいく。合わせがよく、サクサクとくめる。船底には磁石を仕込んだ。今回はエッチングパーツを接着する都合で、パーツの加工が必要な部分が多くある。
例えば、タラップがあるパーツはタラップ部分を切り取ることになる。艦橋付近はホーサーリールが集中している。切り取った後、紙やすり等で表面を整えてから船体に組み込んだ。艦橋の窓枠も切り取った。
このあとリノリウム部と艦底を塗装してマスキングした。甲板部もタンを塗装してマスキングする。
エッチングパーツは600番のスポンジヤスリでこすっておいて塗料が乗りやすくする。艦橋付近のリノリウム上のエッチングパーツはマスキングを剥がした後に接着する。窓枠は塗装前に接着、手すりは塗装後に接着するとよいようだ。いろいろ考えて、軍艦色を吹く前にどこまで組むか決めていった。
窓枠が最初に切り取ったエッチングパーツ、切り取った部分を精密ダイヤモンドヤスリでならしてから本体に取り付ける。動画などを参考に瞬間接着剤で接着する。プラのパーツとエッチングパーツとをきれいに取り付けることの難しさは予想通り、いやそれ以上だ。箱型に組むエッチングパーツも2つあったが、何とか組んで接着。残りのエッチングパーツは塗装後に組み立てることにしよう。
高角砲等の各武装部も塗装前に組んでしまった方が楽なようだ。内火艇やカッターは塗装後すぐ接着できるようにしよう。こうして軍艦色塗装前の作業を進めていった。
準備が整い軍艦色の塗装、船体と甲板、煙突等のいくつかのパーツに分け行った。軍艦色を塗装すると、ぐっと作業が進んだように感じる。甲板のマスキングを剥がし、ウェザリングでそれっぽくする。今回はMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンを使った。
船体は、タミヤのスミ入れ塗料ブラックで墨入れをした。リノリウム部のマスキングを剥がし、ホーサーリールを取り付ける。続いてプラのパーツを付け、甲板と支柱の合わせを確認する。エッチングパーツの取り付けも甲板を取り付ける前と後のどちらがいいのか考えなければならない。とりあえず艦首や艦尾の部分は甲板の下に隠れるので、先に付けていった。
タラップは先にすべて組んで、番号順にケースに入れる。数をこなすごとにうまくなっていくように感じる。数が多く、タラップ作りだけで丸1日かかった。続いて手すり、切り出すのも接着も神経を使う。作業が進むと、今までの艦船製作にない細かさが表現できることに喜びがこみ上げる。
ピンセットを持つ手に力が入ってパーツが飛んだ。ああ・・・。(次回へ)