裕(13) スチールラックにリングカーテンを

なぜ、スチールラックにカーテン?

 倉庫ではなく工房兼書斎兼寝室となる部屋にスチールラックがある。

 機能的で、整理整頓が苦手な私が片付けをするのに良いアイテムだ。しかし、難点がある。視覚情報が多いために、「落ち着かない・気が散る」環境を作っていることだ。棚の中が普段は見えない方がいい、どうやって隠そうか。

 そうだ!カーテンだ!

カーテンをどう取り付けるのか

ラックの外側にリングカーテン

 どのようにカーテンを取り付けようか。リングカーテンが簡単そうだ。ラックの内側に突っ張り棒でも張ってそこにカーテンを吊ろうか。段ごとに中が隠せるが、カーテンが内側にあると邪魔になりそう・・・。じゃあ、外側だ。

ワイヤーでなく棒にリングを通した

 リングでカーテンを吊る方法は大きく2つ、ワイヤーに通すか棒に通すかだ。

 ワイヤーなら、比較的安価にできそうだ。強力磁石にフックでも付いていれば、ワイヤーを簡単にはれる。軽いカーテンなら落ちないだろう。棒はそれなりにしっかり固定しなくてはならない。カーテンはちょっと重くても吊れるな。

 スチールラックとの一体感を考えると、棒に通す方が好みかな。

棒の設置イメージ

 ラックの一番上のボルトにL字の金具を付ければ、外側に棒をつけられそうな気がする。メモ帳に雑なアイディアスケッチをいくつか描いてイメージを膨らませる。既製の部品の組み合わせでなんとかなるような気がしてきたので、ホームセンターに行こう。

試作

サイズを測ってホームセンターへ

 ラックはホームセンターで購入した物で、H180cm・W88cm・D45cm。ラックのアングルは40mm角で暑さは1.5mm。これが2台ある。メモを持って出発。

金属パイプをしっかりつけてしまおう

 初めに目にしたのが金属パイプ。サイズもいろいろあるんだな。止め具も数種類あるから、なんとか取り付けられる気がする。突っ張り棒も考えていたが、金属パイプをしっかりつけてしまおう。候補の止め具をいくつか選ぶ。

こんなんでいいんじゃないか

 L字金具と留め具の相性を見ながら物色した結果選んだのはこれ。

 まずはイメージ通りラックに取り付けられるのか買って帰ることにした。家にあるビスやナットで試作した。

 おお、なんとかなるぞ。この方向で作ろう。

設計と部品集め

試作品から設計する

 アルミステー(L字金具)とパイプの止め具をビスとナットで固定するアイディアは正解だったが、本体へ固定するビスの呼び径がM6だった。止め具は木材固定用と思われる木ネジが付いていたが使えない。ここはビスとナットが必要だ。また、サイズがM3で、ラックに固定するのが難しい。ここは金属板でうまく止まるように工夫が必要だ。

 ちょっと正確に図を書いたり、ビスの長さを計算した。数量も確認し、メモを持って再び買い物に出発。

再びホームセンターへ

 止め具は同じサイズのものを3個追加購入、アルミステーはM6の物を4個購入。ビスとナットはセットで購入。偶然、1袋ずつで数が足りた。

ブリキ板を求めて100均へ

 自作する金属板は100均で見かけたブリキ板で作れるだろう。2軒目で発見、購入。

製作

ナットを止める自作部品

型を作る

 まずは金属板を作らねばならない。設計図を描くよりもステーに合わせて厚紙を切って型を作ってしまおう。中心線居合わせて、止め具を取り付ける穴の位置を穴の位置を決めれば出来上がり。実際に紙型でビスが止まるか確認して、紙型作成が終了。

ブリキの加工

 ブリキを型の大きさに合わせて長方形に切り出し、型に合わせて4隅を切って丸みをつけたら、金属ヤスリで処理する。ヤスリはプラモデルで使っているタミヤ金属やすりと100均で購入したダイヤモンドヤスリを使った。

 続いて穴開け。ゴムマットの上で型に合わせてニードルで穴の位置を決め、金属用のドリル刃を1.5mm2.0mm2.5mm3.0mmの順に使って開ける。

 木片に緩衝材をつけた作業台の上で、乾電池で動くプラモ用の電動ドリルを使って穴を開ける。次に棒ヤスリで穴を広げ、次のサイズのドリル刃を使ってまた穴を開ける。こうして4枚の部品を作った。

組み立て

 ポールの止め具はM3のビスを通すには穴が少し小さいので、棒ヤスリを使って少し広げた。

 留め具の向きを注意して組み立てた。まずまずのできだ。

棚に取り付け

 ラック上部のナットを外し、代わりに買ってきたビスを差し込んで止め、下の所に取り外したビスを取り付ける。ラックの上板の厚みの分隙間が開くが、そこにビスのばね座金を挟んで調整する。

アルミ巻きパイプを切る

 今回はステンレス巻きパイプを買ってきた。

 止め具を設置してから必要な長さを測ると84cmでよさそうだ。油性ペンで印をつけたらマスキングテープを巻いて見やすくした。

 金属用のノコギリで根気よく切った。硬い。時代劇のTVを流しながら、2本切るのに1時間半かかった。

ポールの設置

 差し込んで設置。良いではないか。

作業を終えて

 試作で買ったものも含めて約4,000円、まずまずのコスパだと思う。この後、カーテンリングと肝心のカーテンを決めて完成だ。

 棚の中はごちゃごちゃでいいわけではない。これからも思い切って処分するものを決めていこうと思う。ラックの上はディスプレイ的なスペースも確保したい。